TBSラジオ「たまむすび」の映画評論家・町山智浩さんの出演コーナー「アメリカ流れ者」で、Netflixで配信されているドキュメンタリー映画「ブラジル-消えゆく民主主義-」が紹介されており、ブラジルの現状をおおまかに知りました。
映画評論家・町山智浩さんが取り上げたNetflixおすすめドキュメンタリー映画「ブラジル-消えゆく民主主義-」
ペトラ・コスタ監督によるドキュメンタリー映画。原題はThe Edge Of Democracy。
このラジオを聞いてブラジルの現状をまとめてみました。
2000年代のブラジルはGDPが世界で第7位だった
ブラジルは2000年代にはGDPが世界で第7位で、BRICsと呼ばれるほど経済がよかった。
ルーラ・ダ・シルヴァ大統領の手腕で黒字国家に
2000年代の奇跡のブラジルの躍進を成し遂げた大統領はルーラ・ダ・シルヴァ。貧しい労働者から鉄鋼労働組合の組合長になり、その後、政治家に。
当時のブラジルの国会議員は全部で433人いる中で、貧困層・労働者階級出身の人はたった2人しかいなかった。
ルーラさんは2002年に大統領に。当時、識字率が低かった。中道政党のPMDBと連立を組んで政権を取った。
・貧困層に毎月生活費を支給
・学費の援助
→経済の底上げ
→黒字国家に
根拠のない嘘の糾弾でデモに発展
ルーラさんの後継者は同じ労働党のジルマ・ルセフさん(女性)
対抗馬だった右派政党、保守政党のアエシオ・ネベスという党首が選挙で負けた後、「勝ったジルマ・ルセフたちは不正をした!」って言いはじめてメディアヒステリーな状況に。
ある政治の言葉
「彼女は妥協をしなかったからだ。この不況の状態で富裕層や銀行に増税をすることで、この経済危機を乗り越えようというようなことを言ったから、それを聞いたエリートたち、この国を支配している大企業や金持ちや地主や政治家たちが彼女を下ろすことにしたんだよ」
『ブラジル 消えゆく民主主義』より。労働党のジウマ・ルセフ大統領が弾劾された時、国会前に集まった人々の空撮。左側が労働党の赤い旗を持ったルセフ大統領支持派、右側が緑と黄色の国旗を掲げた弾劾支持派(右派)。左に対して、右がまばらなのがわかる。にもかかわらず大統領は弾劾された。 pic.twitter.com/fDIfFW5SqV
— 町山智浩 (@TomoMachi) July 16, 2019
→中道の巨大政党の党首が副大統領に
→腐敗がバレて辞任
→保守党のアエシオ・ネベスが出馬
→汚職で失脚
そして極右だけが残った
左派だった労働党が崩壊→中道が崩壊→保守党が崩壊→残ったのは極右。
キリスト教右派の元軍人の大統領候補ジャイール・ボルソナーロ氏が大統領に。
ブラジルの民主主義はどうして崩壊したのか?
金持ちやインテリ層が牛耳っている政権で金持ちから税金をとる方法を選んだから。
少しずつ民主化していく公式があればな、と思いました。
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